準備を整え川崎の廃墟めぐりのスタートです。通りをさまよっていると、廃墟愛好者にはもってこいのビルが!これは無視できません。
ビルからは、怪しげな雰囲気が漂ってきます。月に向かって吠えている犬がいるような、何か不思議な金属音や機械が動く音が聞こえてきそうな、はてまた中国語も聞こえてきそうな感じがしました。
この重い扉が、不思議な世界への入り口です。私は、すいこまれるようにこの扉に向かいました。
扉をこじ開けて中に入ると、そこは想像以上の別世界。
妖怪変化が出てきそうな空間が広がりっていました。不思議な囁きが聞こえ、光が灯り、奇妙な怪しげな影が飛び回っていました。
私は長い狭い廊下を歩いていると、中国にいた頃を思い出しました。たった1年間でしたが、濃密な1年間。その思い出が強く蘇り、どこにいるのか分からなくなりました。
そんな感覚になりながらも、廊下を進んで行きました。
左へ右へと曲がる度、常にアラートが鳴りました。
FPS(first person shooter)ビデオゲームで、大きな銃で武装している気分で歩きました。
・・・しかし、どんな獲物も見つかりません。
より神経を集中し、周囲を見渡します。
廊下はレストランのあるスペースに続いていました。吊るされたローストチキン、でも誰も売ってはいません。ただ店は閉まって、ロープには下着が吊るされています。
ここは、写真で見て、いつも訪れることを夢見ていた場所に似ていました。
もちろんレストランだけではなく、全てが似ていました。
その場所とは、香港にあった九龍城壁都市!でもこの場所は東京の近くにあります。香港の城壁都市は1993年に壊されました。
九龍城壁都市は、何が起きてもおかしくないような無法地帯でした。ヨハネ黙示録後の雰囲気と混沌とした組織で人口密度が高い都市です。こうした場所にくると、私は軍艦島を思出してしまいます。
ただ東京に近い、この場所は、第一印象こそ九龍城壁都市でしたが、よくよく触れると静寂につつまれていました。
九龍城壁都市には何でもありました。例えば、治療費の安い腕の良い歯科医
そして飲食店(主に犬の肉を調理します。中国の男性が特に好みます。毎月末に、翌月も頑張れるようにと願って食べていました。)、三合会、商人、喫茶店、教会や花屋、小さな工場、コンビニ店、売春宿、などなど
その全てはもちろん違法であり、秘密組織でした。50,000人ほどの人々が、無秩序に寄せ集めで建てられた建物に、そしてその上に増築された場所に住んでいました。
どうやってそのような地域ができたのでしょうか?Wikipedia九龍城壁都市が一番参考になりました。この元軍の砦は、中国もイギリスも手に入れたかったものの、制圧出来ない飛び地でした。この都市は三合会の制御の下で強さと結束を回復しましたが、他の社会から断ち切られてしまいました。より良い生活を望む住人の思いが、自然にこの場所を進展させました。
1992年にその都市は、住人の避難と建造物の破壊によって公園に姿を変えました。避難した住人には満足のいく補償が与えられました。
そして、私たちのいる場所は?たまたま、東京と横浜の間にある川崎で。
ウェアハウス川崎
ウェアハウス川崎は、ビデオゲームのアーケードです!現代の空間ではありませんが、かなりの数のレトロなゲームがあるとしても、雰囲気は信じられないほどです。
その場所自体が芸術作品です。香港から輸入された品々もありますが、その他は完全にゼロから再現されています。アートディレクター星野大志郎氏による壮大な作品です。
この場所は閑散としたアミューズメントよりも、多くの人を集め成功していると思うかもしれません。
このウェアハウスに足を運んでみてください。
ビデオゲームと素晴らしい自動販売機。
テーブルと椅子が涼むのにぴったり。
南フランスで開発中のビデオゲーム(http://hk-devblog.com/)の中で、ネコの形から城壁都市を探検出来ます。
九龍城壁都市の詳細については、The City of Darknessと言う素晴らしい本を推薦します。
もし、私のように、陰湿な雰囲気を好まれる方は、私が書いた軍艦島の説明を一度読まれることをお勧めします。
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