さらに5キロほど進むと、すれ違いができないほど暗いトンネルを通り抜ける。出口に出ると、そこは板井原だった。





ここは鳥取県の山奥だ。シダと苔の層の下で、古い集落が穏やかに息づいている。最盛期には養蚕と炭焼きのおかげで村は栄えた。古い山道でしか到達できず、世界から隔絶されていたため、近代化が訪れることはなかった。車が村に入ったことは一度もないと言われており、今日でも村の外に駐車しなければならない。









1967年にトンネルが建設された後、120人の住民たちは家族に近い智頭町の便利な生活を選んだ。しかし多くの村人たちは、廃墟となった家々の間で板井原の暗い運命を語り合いながら、大根などの野菜を育て続けた。ここの野菜は独特の味がする。1960年まで土地は定期的に焼き払って開墾されていたからだ。





2004年以来、村は県によって保護されている。執筆時点では、カフェ「のどか」とレストラン「火間土」だけがこの場所に活気を与えている。訪問者が少ないため、いつも開いているわけではないので、事前に確認した方がいい。地元の食材を使ったトーストサンドイッチを出すカフェに一目惚れした。そしてカフェは川沿いという理想的な場所にあり、その川だけが村で唯一音を立てているものだ。