Panoramic summit view from Mount Futatsumori with forested ridges and clear blue sky

二ツ森、鬼と緑のショット

ふたつの森、何匹かの鬼、ひとりの歌人、そしてその真ん中にいる、小さくて好奇心旺盛な自分。

どちらにも属さない、境界の山

二ツ森の山頂は標高1086メートル、青森県と秋田県のあいだのどこかに屹立する。それほど高くはないが、気難しい。ユネスコ世界自然遺産に登録された野生のブナの山塊、白神山地の中心に座する山だ。ここに足を踏み入れるには敬意 — そして少しの幸運 — が要る。観光ロードもなければ、山頂に自動販売機もない。ここでは、自然が女王だ! 👑

それでも、二ツ森は例外的な存在だ。保護区への数少ない許可された入口のひとつ。林道から1時間ほどの楽な登りだが、目に見えない敷居を越える感覚がある。何年も手つかずのまま残ってきた森への、敷居を。

二匹の鬼、二頭の馬、夜明けの逃走

二ツ森という名 — 「ふたつの森」 — は、古い伝説をも呼び覚ます。夜のうちに自分たちの山を築こうとした二匹の鬼がいた。馬に土を載せて運んでいた。だが、夜明けに鶏の声に驚かされる。慌てて荷物を捨て、土は山となり、馬は石化し、彼らが逃げた峠は今も「鬼越(おにこえ)」 — 鬼の越えた峠と呼ばれている。

原生林と、古い神々

登るにつれて、森は表情を変える。シーボルトのブナがより密に並び、幹のあいだから光が斜めの筋となって差し込む。東北の古いアニミズムの狩人、マタギたちは、この場所を山の神、ヤマノカミの領域と見なしていた。彼らは狩りに出る前に祈り、声を低くして話し、熊を殺す前に詫びた。

今、狩猟は禁じられている。だが山は、変わっていない。

落ち葉の下に埋められた愛

別の物語、別の空気もある。隣の秋田県では、9世紀の伝説的な美貌の歌人・小野小町が、その晩年をこの近くで迎えたという言い伝えがある。誠を尽くそうとして力尽きた愛人を、彼女はここに葬ったとも言われる。二ツ森と呼ばれる双子の丘 — それが二人の墓なのだという。「男の丘」が彼に、「女の丘」が彼女に。母が祠を、父が寺を建て、木々はそのすべてを覆っていった。

二ツ森はただの聖なる山ではない。ひそやかな霊廟であり、悲恋の舞台でもある。

多面体の山頂

山頂に立つと、風景は立体地図のように開ける。天気がよければ西に日本海が見える。北には岩木山が孤独に屹立し、南と東には白神の雪をいただく稜線が見渡す限り続く。標高は控えめだが、二ツ森は山塊でも有数のパノラマを提供してくれる。

だが心を捉えるのは、景色だけではない。コントラストだ。あなたは立っている。たったひとり、あるいはほとんどひとりで、二つの国、二つの物語、二つの名前のあいだの小さな点の上に — 秋田側では二ツ森、青森側では「泊岳(とまりだけ)」、「夜を明かしていた山」。今は1時間足らずで登れる。だが、帰り道は、ゆっくり時間をかけて 🙂

高地ボーナス

二ツ森に登ること、それは地図の山頂にチェックを入れることではない。植物の一撃を浴び、パノラマつきのクロロフィル・ショットを、伝説をおまけにつけて受け取ることだ!

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