Turquoise cove and rugged limestone cliffs on Miyako Island under a bright blue sky.

宮古島、島のカクテル

海面すれすれの橋、制服姿の子どもたち、ユーモアたっぷりのシーサー…。フィルターは画面ではなく、空の方にかかっている島。ビーチ、コンクリート、暑さ、そして歌 — 機内モードで生きる時間。

岩、砂糖、そして珊瑚

子どもの頃の思い出のように甘い島、と言うとき、文字通り「甘い」のだ。サトウキビの栽培は、長く宮古島の農村風景を形づくってきた。風に倒れたサトウキビが道端に並んでいたり、夕暮れの畑で焼けた色を帯びていたりする。さて、向かうのは宮古諸島。東京、那覇、石垣から直行便で行ける一方で、まだ少し、こなれすぎた周遊ルートからは外れている。那覇から宮古島までは飛行機で約45分。船では行けない。沖縄のもうひとつの顔 — もう少し遠く、もう少し静かな顔だ。島は小さい。南北に車で30分も走れば横切れる。だが、空気の質は驚くほど多彩だ。楽しむなら、レンタカーを借りて、流れに身を任せるのがいい。

宮古島は、日本人にも人気の高い目的地だ。ゴルフに来る人、リゾートホテルでくつろぐ人、そして何よりビーチを目当てに来る人が多い。冒険の島ではなく、ゆっくり過ごす場所。味わい、息をつき、空と海のあいだを静かに滑っていく。

真昼の絵葉書

雲ひとつない空の下、色とりどりの体操服がグラウンドで揺れている。子どもたちは走り、叫び、遊ぶ。まるで太陽が焼けつくのを気にもしていないかのように。こちらに笑顔を投げ、手を振り、また笑いながら駆け出していく。道端では、男がよれたコンビニの看板を直している。震える鉄板と配達のダンボールのあいだで。熱気が、影の水たまりをキラキラさせる。あたりは、プラスチックのテーブルの上の冷たいジュースのように、ゆっくりと暮らしが流れていく。カクテル付きのリゾートではない。ここでは、日常が剥き出しに営まれている — 陽気で、平凡で、気取らず、光に浸されて。

シーサー、石の笑顔の守り神

道端の看板が、方言で語りかけてくる — 「ダイズサイガ!」。「飲酒運転、なめんなよ」というところ。二体のシーサーが場面を演じている。一方は警官の制服、もう一方はふらつきながら、舌を出して、手に酒を持っている。シーサーは半分ライオン、半分犬の、沖縄民間信仰の守護獣だ。中国の獅子(シー)に着想を得て、中国経由で諸島に入り、何世紀もかけて土着の文化に馴染んでいった。対で置かれることが多い — 片方は口を開けて悪霊を追い払い、もう片方は口を閉じて幸せを内に留める。宮古島では、屋根の上、塀の上、門の上、いたるところで目にする。伝統的なものもあれば、かなりキッチュなものもある。だが、どれもしっかりと見守っている。たとえ、こんなふうに芸術的な自由を発揮していても。

向こう側へ渡る橋

伊良部大橋は、3キロ以上の直線を海面すれすれに引いている。二つの青のあいだを浮かぶように走るのは、3Dの夢の中のような感覚だ。たまに、岸沿いを進むウミガメや、伊良部へ向かう一台のスクーターとすれ違う。さらに先には、別の橋が池間や来間へと続いていく。小さな島々には、静けさと、海に削られた岩と、潮と日差しの匂いがする集落がある。

置かれた岩、隠れた鯨

干潮になると、奇妙な岩が現れる。根元が海に削られて、まるで遠い昔からかじられ続けたかのような形をしている。これらのキノコ岩 — 文字通り「キノコのような岩」 — は、ときに空中に浮かんでいるようにすら見える。そのうちのひとつは、海に向かって傾き、今にも潜ろうとする鯨の尾を思わせる。さらに先には、八重干瀬(やびじ)という隠れた珊瑚礁の台地がある。極端な干潮のときだけ、その姿を現す。「海が息を止めているのだ」と言われる場所だ。時が彫り上げた風景。静かに見つめられる人のための、舞台。

空のライン、回るブレード

北の海岸では、巨大な風車が、どこか巨人の風車小屋のように回っている。風は途切れず、風景はほとんど月面のようだ。海に向かって屹立する姿は、この遠い島でも、再生可能エネルギーが少しずつ歩みを進めていることを思い出させる。そのゆっくりとした回転が、静けさにリズムを与える。ほとんど催眠的な、風景の中の控えめな呼吸のように。

沖縄の音と、甘い夜

夜、平良(ひらら)で、木の扉を押して居酒屋に入る。舞台では、男が三線を弾いている。島のメロディーを、静かに歌い上げる。客たちは手拍子を打ち、泡盛のグラスを掲げ、立ち上がってぎこちないカチャーシーを踊る。空気は重たく、心は軽い。乾杯し、笑い、時を忘れる。やがて誰かが「オトーリ」を始める — 杯を順番にまわし、肩を寄せ合う。夜は蒸し暑い。だが美しい。

物語のチャンプルー

宮古の基本の味は、ゴーヤーの味だ — 苦いが瑞々しく、ビーチに降りそそぐ太陽のように、まっすぐ。この謎めいた野菜は、チャンプルーの柱のひとつ。手元にあるものを何でも混ぜて炒める料理 — 豆腐、卵、野菜、干物、残り物、そしてその日のひらめき。ひとつの言葉、ひとつの精神、ひとつの所作。宮古もまた、ひとつのチャンプルーだ — 沖縄の伝統、日本のコンクリート、風に磨かれた道路、そして何より、現実離れしたビーチが混じり合った、動的な混合体。生きた珊瑚の上に乗ったターコイズの海、きめ細かい砂、二つの鳥の声のあいだに落ちる静けさ。レシピは、たぶんそれだ。穏やかな混乱の島を、ゴーヤーで一杯シェイクして。

宮古島、機内モードON

宮古島は、すべてがゆるむ宙吊りの時間だ。インスタ映えする風景になってしまった島だが、ここはきれいに切り取った自撮りより、もっと多くを与えてくれる。本当に切断するための島 — 畑のそばには4Gも通らず、二体のシーサーのあいだにストーリーズもない。気がつけば、機内モードに切り替わっている。そして島を発つとき、ポケットの中には、ほんの少しの砂、頭の中から離れないメロディ、そしてもう一度、別の夜にあのゴーヤー入りのカクテルを味わいたい、という思いが残る。

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